３文字の組合せで開錠できる中国の骨董錠前です。黄銅（真鍮）製です。３段の回転面のそれぞれに４つの漢字が刻まれています。４文字から予め定められた1文字を選び、３段の文字を一直線に整列させると開錠できる仕組みの錠前です。いわゆるコンビネーションキーの先駆けといえ、また構造としては４文字／段×３段と呼ぶこともできます。英語（カタカナ表記）はチャイニーズ・アンティーク・パスワードロックのようです。このワードで検索すると、小さく段数の多い同種の錠前がみつかります。あくまでも出品者の意見ですが、多くは当時のものではなくアンティーク調（風）のものだと思います。もちろん、～調　とかかれているものもあります。３段の組み合わせの数は、４×４×４＝６４組ですからこの中の1組が開錠できる組み合わせです。時間をかければ1組を見つけることは比較的容易です。ただし一直線を、真上か真下か、前横か後横か、いずれに整列させるかで4倍増の６４×４＝２５６組になります。同じ構造の錠前を２つ付けると開錠には最大で２５６×２５６回の試行が必要となり、組合せを知らなければ開錠はまず能ではないでしょうか。使われていた当時はこの錠前一つでも安全性は担保できていたのだと思います。骨董市などで見られる骨董錠前の中で、出品錠前のような文字組合せのものの多くは、サイズは小さく、かつ段数の多いもので、普及期当時のもの（もしくは、～調のもの）だと思います。出品の錠前は、サイズが大きく、段数が少ないことからも普及前の初期のものだと考えられますが、時期は不明です。大きさは約、最大長１３ｃｍ、施錠可能長８ｃｍ、高さ４．５ｃｍ、回転部径２．５ｃｍ、施錠ツル径０．５ｃｍ、回転部施錠ツル間隙１．３ｃｍです。重さは約２６０ｇです。汚れ、変色、緑青、キズなどから相当の経年であることは確かですが、変形などはなく開錠・施錠はしっかりとできます。この骨董錠前をご購入いただいた場合は、開錠の組合せ文字・整列位置をお知らせさせていただきます。コレクションに、あるいは置き物にされても、骨董でありますので錠前としてのご使用はお控え下さい。